終戦から81年を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館(東京都千代田区)で開かれた。
天皇、皇后両陛下や高市早苗首相、遺族ら4180人が参列。
先の大戦により犠牲となった約310万人を悼み、平和への誓いを新たにした。
式典では、正午の時報に合わせ、全員で黙とうをささげました。
天皇陛下のおことば
本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦においてかけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。
終戦以来81年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。
戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ、私たち皆で心を合わせ、将来にわたって平和と人々の幸せを希求し続けていくことを心から願います。
ここに、戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。
内閣総理大臣式辞
天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、戦没者のご遺族、各界代表のご列席を得て、全国戦没者追悼式を、ここに挙行いたします。
先の大戦では、約三百十万人の同胞の命が失われました。
祖国の行く末を案じ、愛するご家族の幸せを願いながら、戦場に斃(たお)れた方々。
広島と長崎での原子爆弾投下、各都市での爆撃、沖縄における地上戦などにより犠牲となられた方々。
終戦後、遠い異郷の地で亡くなられた方々。
今、すべての御霊の御前(おんまえ)にあって、御霊の安寧を、心より、お祈り申し上げます。
今日の我が国の平和と繁栄は、戦没者の皆様の尊い命と、苦難の歴史の上に築かれたものであることを、私たちは決して忘れません。
改めて、衷心より、敬意と感謝の誠を捧げます。
未だ帰還を果たされていない多くのご遺骨のことも、決して忘れません。
一日も早くふるさとにお迎えできるよう、国の責務として全力を尽くしてまいります。
戦後、我が国は一貫して、平和を重んじる国として歩みを進め、世界の平和と繁栄に貢献するために力を尽くしてまいりました。
戦争の惨禍を、二度と繰り返させない。
戦後81年が経ちますが、歳月がいかに流れても、この決然たる誓いを、世代を超えて継承し、貫いてまいります。
日本は、各国が直面している様々な課題の解決に向け、重要な役割を果たせます。
インド太平洋の輝く灯台として、頼りにされる国になれます。
今を生きる世代も、未来を生きる世代も、希望を持てる日本を、安全で安心して暮らせる社会を、
創り上げてまいります。
結びに、戦没者の御霊のご平安と、ご遺族の皆様のご健勝を、お祈り申し上げます。
遺族代表の追悼の辞
遺族代表として父がフィリピンで戦死した金森武士さん(84)=岐阜県大垣市=が追悼の辞を読み上げた。
本日ここに、天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、各界代表をはじめ、全国各地から遺族の代表が集い、全国戦没者追悼式が厳粛に執り行われるに当たり、戦没者遺族を代表し、謹んで追悼の言葉を申し上げます。
先の大戦が終わりを告げてから早くも81年を迎えました。
昭和17年2月、生まれて1週間目の私を残し、父は出征され20年5月32歳で、フィリピン・ルソン島で戦死されました。
私も32歳の時に父の事が知りたくて、遺骨収集派遣団に参加致しました。当時は数多くのご遺骨が収集できましたが、しかし、今も海外では戦没されたご遺骨の半数以上が眠っておられ、一日も早くのご帰国を願うばかりです。
わが町は、20年7月の2回目の空襲の際、原爆投下訓練として、長崎県に落とされた原爆と同型の1トン爆弾が落とされました。
4回目の空襲では、母親に布団をかぶり、おんぶされ郊外に逃げ、布団の間から空が花火のように見えた記憶が鮮明に思い出されます。
市内中心部がほとんど焼失し、翌朝帰って来た時には、わが家もその空襲で全焼しておりました。その後の祖母や母の苦労は大変だったと思います。家庭を守り私を何不自由なく育ててくれた、祖母や母には感謝しかありません。
平和が長く続き、戦争は過去の事と忘れつつある今日、いまだ世界各地では多くの紛争が続いており、私たちのような犠牲者が後を絶ちません。一日でも早く世界の平和が訪れることを願うばかりです。
私たち遺族は、戦争の悲惨さや残された家族の苦労を、身をもって知っております。
また今日の平和が、国の礎となられた、ご英霊皆さまの尊い犠牲のもとにあることを忘れてはなりません。この事を次の世代へと語り継ぐことこそがわれわれに課せられた使命です。
本日は、多くのご来賓の参列のもと、このように厳かに追悼式を挙行していただき、遺族を代表して心から感謝申し上げます。
結びに、ご英霊のご冥福と、ご参列の皆さまのご多幸を祈念申し上げ、追悼の言葉といたします。
令和8年8月15日 全国戦没者遺族代表 金森武士
追悼式全部の動画
現在の右傾化した日本会議政権の考え方とは距離をおいて、
「戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ」
「過去を顧み、深い反省の上に立って」
という、おことば。
昨年同様、天皇陛下・皇室の立ち位置に変化がないことが、確認されてたのはよかったです。
改めて、
先の大戦で犠牲となられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
<昨年の戦没者追悼式>

ラベンダーではまた

