こんにちは、ラベンダーです。
今日は、能登半島地震からの「復興」。
NHKの調査によると、復旧復興の進ちょくについて 「進んでいない」が43% 「あまり進んでいない」が42% 「やや進んでいる」が10% 「順調に進んでいる」が3%と、圧倒的に「進んでない」方向に感じてる人が多いようです。
そこで今日は、この復興の「進んでる」「進んでない」について。
あくまで雑談ですから、気楽読んでいただければ思います。
能登半島地震から半年となるのにあたり仮設住宅の入居者を対象にNHKが専門家と共同で行ったアンケートで、現在の困りごとを尋ねたところ9割あまりの人が「居住環境」と回答しました。
(中略)
現在の困りごとについて複数回答で聞いたところ「居住環境」が91%と最も多く「生活環境」が72%「仕事」が48%「医療・福祉」が47%などとなりました。
(中略)
また、復旧復興の進ちょくについてどのよう感じているか聞いたところ、「進んでいない」が43%「あまり進んでいない」が42%「やや進んでいる」が10%「順調に進んでいる」が3%と8割以上の人が復興への実感をまだ感じていないという結果となりました。
(以下略)
2024年7月1日 NHK
復興とは地域社会が震災前の水準に戻ること
「復興は進んでいる」と強硬に主張し続ける人たちが一部にいます。
「復興は順調」「確実に進んでる」
毎日、どこかで工事してて、道路やガレキや水道が、確実に回復してます。
それを「復興」と呼ぶなら、進んでいるのは間違いないです。
宗教のようなもので、それを信じて救われるなら、いいんじゃないですか。
でもね、
復興というのは、一般的には震災前の状態へ戻ることを言うのでしょう。
震災前の状態へ戻る
というのは、単純に建築・土木工事が完了することですか?
道路や建物が新しく作られれば、それが「復興」なのですか?
人口が30%減少し、廃業者が多数いたとしても、建築・土木工事が完了すれば「復興」なのですか?
それは違うでしょう。
私たちは土建屋ではありません(笑)
震災前の状態へ戻る
というのは、
地域社会全体が震災前の水準に戻る
ことをいうのでしょう。
単に建築・土木の話だけじゃない。
(ア)震災前と同じくらいの人口が保たれてるのか?
(イ)震災前と同じくらいの医療・介護が保たれてるのか?
(ウ)震災前と同じくらいの事業者が活動してるのか?
(エ)震災前と同じくらいの雇用が確保されてるのか?
(オ)震災前と同じくらいの商圏が成立してるのか?
(カ)震災前と同じくらい住民の所得水準が保たれてるのか?
など、
建築・土木以外のさまざまな要素が回復して、初めて「復興」といえます。
もちろん、建築・土木の面も「復興」の一側面ではありますが、
しかし、あくまで一部。
建築・土木の点だけを見て「復興は順調」「復興は進んでない」とかいうのは、あまりにも幼稚すぎるということです。
だからメディアが、ガレキ・解体のことばかり言うのは不思議ですよ。
地域社会全体が震災前の水準に戻る
建築・土木の点は、時間が経過すれば、確実に良い方向へ進みます。
(ただし、「選択と集中」という問題があるので、震災前と同じにはならないと思いますが)
しかし、人口(人材)や地域経済は、どんどんマイナスを続いていく可能性がありますよね。
時間の経過によって悪化する危険性が大きい。
そんなマイナスを止められるのかどうか?
そこが、本当の勝負ですよ。
だから
人口(人材)問題と経済問題
この二つを論じない「復興」というのは、話にならない。
そう思ってますし
いいかげん、ガレキや解体の話をばかりするのは、ウンザリ。
と思ってます。
最低条件は仕事と医療介護
奥能登は、高齢化率が50%を超える過疎地。
人口の半分以上が65歳以上という地域です。
なので、地域社会にとって、まず重要なのは、
現役世代の人口流出を止める。
それが最優先なのは明らかだと思います。
公費解体が進みガレキが片付いて、きれいな更地になったところで、
過疎地の更地
が出来上がるだけです。
過疎地の更地が増えたところで、人口流出が止まるのでしょうか?
ガレキがどうこう、公費解体がどうこう、
現在、建築土木が多少進んだところで、人口流出は止まりません。
そういうことばかり言い続ける「ガレキ真理教」は、やめよう。
「ガレキ除去=復興」ではない。
もちろん、住まいの再建がどうでもいいとは言ってませんよ。
それも重要です。
しかし、それだけでは「復興」は実現しない。
今、緊急性のある重要な課題は
現役世代の人口流出を止めること。
この人口流出対策が「復興」へ王道になると思います。
そして、それを実現するために
とりあえず、最初に考えるべきは
仕事と医療・介護
仕事がない地域、医療介護が崩壊してる地域には、人は住みたがらないですよ。
この2つは、人口流出を止める最低条件だと思います。
全力で、仕事と医療介護について、対策をすべきです。
そして、流出した人口は元に戻らない。
日本全国にたくさんある過疎地が移住者の奪い合いをしてます。
そんな競争の中、移住者を多く獲得するというのは、現実的ではない。
だから、今、全力で人口流出対策をすべきですよ。
すでに、人口流出が始まってますからね。
医療介護を守れるか
人口流出を止める最低条件である
仕事と医療・介護
仕事については、また、別の機会にふれるとして、医療介護。
医療介護が破綻するとどうなるか。
そもそも医療がダメな地域に住みたがる人は少ない。
特に、子育て世代が、忌避する可能性が高いですね。
また、介護がダメな地域では、介護を必要とする高齢者が住めないので、現役世代の家族ともども他所の土地へ出て行ってしまう。
結局、医療介護がダメだと
激しく人口減少する
私が説明するまでもなく、明らかです。
そして、現在の奥能登地方は、医療介護が厳しい状態になってます。
(前略)
奥能登4市町(珠洲、輪島、能登、穴水)では、4公立病院の看護師計約60人が、家族と避難を迫られるなどして3月末までに離職した。
人手不足と入院患者の減少で、4病院の病床は地震前の計538床から6月末には半分以下の240床に縮小。46か所の高齢者施設も稼働中なのは30施設だ。26か所の診療所のうち、輪島市と珠洲市の4か所が休止している。
(以下略)
2024年7月1日 読売新聞オンライン
約60人退職とありますが、もともと総数が400人くらいなので、15%くらいの減少。
激減ですよ。
急に、そんなに減ったら仕事回らない。
また、看護師自身が被災し、生活再建の見通しが立たない方も多々いるらしいです。
この先、まだまだ減る可能性があります。
激しい人手不足。
だから、病床は半分以下の240床に縮小。
もともと人口10万人あたりの医師数は、全国平均261人に対して、能登地方北部は171人しかいない。
震災前から医師不足だったのに、震災でさらに減ったらどうなるか・・・
危機的状況ですよ。
さらに、介護の人手不足も深刻で、現在は、全国の福祉施設から応援の介護職員などがあるので、なんとか維持できているようですが、それが終わったらその後どうなるか?
対策はあるのでしょうか?
そもそも介護職員は、日本中で不足してます。
厚生労働省は、7月12日、介護職員が2026年度に全国で約25万人不足するとの推計結果を公表しました。
今、2024年ですよ。そもそも全国的にヤバイ状況。
全国で介護職員の奪い合いが起こっているのに、奥能登地方が十分な介護職員を確保するのは困難だと思います。
こんなヤバイ状況があるのに、「復興は順調」などという能天気な話は、
医療介護の人員確保のメドがついてから言うべきですね。
医療介護の危機的状況に対して、「ガレキ真理教」は何の意味もありません。
建築土木が進んだところで、医療介護の人材は増えませんよ。
真剣に被災地の「復興」を議論するなら、
緊急性のある課題として、
医療・介護は維持できるのか?
を議論すべきですよ。
まさに、死活問題。
能登の未来を決める重要問題だと思います。
ということで
能登の「復興」に欠かせない
仕事と医療・介護
今日は軽い雑談でしたが、
今後当ブログでは、この点にこだわって、記事を書いていきたいと思います。
「ガレキ真理教」は、あまり意味ありませんからね。
人の復興
社会の復興
そういう点を重視したいと思っております。
興味のある方は、当ブログをご贔屓ください。
ではまた
<能登半島地震情報のページを作りました>
また、よろしくお願いいたします。
今晩は
日常生活が回らない場所は住めないです。人口流出は止まらないですよね。医療崩壊は恐ろしいです。本当にどうしてこんなに進んいないのでしょうか。報道が積極的にされてなくて無関心ですよね。
能登の動画を今日あれこれ探してたのですが現地取材に行ったとういう動画を見つけました能登被災地独自取材報告!一体いつまでかかるのか?公費解体家屋3万件の衝撃!無能な馳知事は、もはや名前ですら呼ばれていない!ジャーナリスト今井一さん・元博報堂作家本間龍さんと一月万冊 – YouTube
もう見られていたかもしれませんが、テレビでも定期的に取材に行って定期的に報道すれば感心が高まるのでしょうけれど。無関心は怖い事です。
ふくろうさん こんにちは
たぶん公費解体は3年くらいかかりますし、その後、再建となると5年から10年先。
問題は、そこまでにどれだけの人口が残ってるかという残酷な話です。
ただ、過疎地が、こんなに被災すると悲惨なことになる。
その実例を目の当たりにすると、日本中の過疎地の過疎化が進むことになるでしょう。
残念なことになりそうです。
サロンも頑張ります。またよろしくお願いいたします。